28.一般社団の設立⑥監事

監事は、法人の理事の職務の執行を監査し、計算書類、事業報告並びにそれらの附属書類を監査する存在です。

一般社団法人の場合、原則として、監事の設置義務はありません。

但し、理事会、会計監査人を置く法人は必ず設置する必要があります。

また、公益認定を受けるためにも必ず置く必要がありますので、公益認定を目指した一般社団法人の設立の場合は、設置しておいたほうがいいと考えます。

更に、公益認定の基準の一つである「公益目的事業を行うのに必要な経理的基礎を有すること(認定法5条2号)」について、①財政基盤の明確化、②経理処理、財産管理の適正性、③情報開示の適正性という3つの項目より判断することとされていますが、この③については、外部監査を受けない法人であって、費用及び損失の額又は収益の額が1億円以上の法人については、監事を公認会計士又は税理士が努めている場合、当該額が1億円未満の法人については営利又は非営利法人の経理事務をおおむね5年以上経験した者が努めている場合は、適切に情報開示が行われるものと判断するとされています。
これは、法律上の規制ではありませんが、この趣旨を踏まえた監事の選任も場合によっては必要になると思われます。